ITフリーランスが知っておくべき法律知識
従業員(労働者)として会社に属している場合、労働基準法、労働関係調整法等の法律により権利が守られていますが、ITフリーランスにはこれらの法律が適用されません。
参画した案件でトラブルに巻き込まれて、クライアントから損害賠償請求をされた場合等、自分が関わっている法律関係や契約関係について「知らない」では通用しません。最低限の法律知識は知っておくべきでしょう。
本記事では、ITフリーランスが知っておくべき法律の知識を紹介します。
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まずは契約形態を知っておこう
契約形態によって、仕事の進め方などが異なってきます。ITフリーランスとして活動するうえで、仕事を受ける際にどのような契約形態となるのかを把握しておくことは非常に重要です。
ITフリーランスとして働く場合、基本的にはクライアントまたはエージェントと業務委託契約を結ぶことになります。ただ、業務委託契約といってもその形態・内容にはさまざまなものがあり、例えば、時間や場所に縛られずに自由に働くことを希望するなら、そのような内容の契約であることを確認する必要があります。
もちろん、従業員として会社で働くわけではありませんので、自身で仕事量や報酬を管理する必要があり、計画性と責任感が求められます。
一般的に、「業務委託契約」というときには以下の3つの種類に分けられます。
履行割合型準委任契約:成果物の納品義務はなく、作業量などに応じて報酬が支払われる契約です。
成果完成型準委任契約:一定の「成果」が報酬の支払条件となっている契約です。
請負契約::特定の成果物を完成させることを目的とする契約です。
それぞれの契約形態によって、責任範囲や報酬の支払い条件などが異なりますし、詳細な条件については、契約のなかでどのように定められているかによって大きく異なります。
契約を結ぶ前に、それぞれの契約形態の特徴や契約の内容を理解しておくことが重要です。
準委任契約と請負契約の違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
準委任契約とは?請負契約との違いを詳しく解説
フリーランスが知っておくべき法律一覧
続いてフリーランスが知っておくべき法律を紹介します。
- 下請法
- フリーランス保護法
- 著作権法
- 個人情報保護法
それぞれの法律の概要を説明します。
下請法
下請法(下請代金支払遅延等防止法)とは、主に親事業者である大企業と子事業者の中小企業もしくは個人事業主の取引において、子事業者が不当な扱いを受けないようにするための法律です。
大きい会社と小さな会社では、どうしても交渉力に大きな差があるため、小さな会社が不利な立場に置かれないよう、パワーの均衡を保つためにも下請法は必要です。
フリーランス保護法
フリーランス保護法(特定受託事業者に係る取引の適性化等に関する法律)は、2024年11月1日より施行された新しい法律です。
フリーランス人口が増えてきたなかで、発注事業者とフリーランス間の取引の適正化やフリーランスの人が安心して働ける環境を整備するために制定されました。
フリーランス保護新法について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
フリーランス保護新法とは?
著作権法
著作権法とは、自分自身の作品を他人に勝手に使わせないなど、作成者の権利を保護するための法律です。せっかく思いをこめて、また労力をかけて作った作品を誰かに盗作されたりすることがないよう、著作権に関する権利を定めています。
個人情報保護法
個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)とは、名前・住所・電話番号など、個人を特定できる情報が悪用されることを防ぐことで、個人のプライバシーを守り、安心して暮らせる社会を作るための法律です。
ITフリーランスであっても仕事によっては、クライアントが保有する個人情報を取り扱う機会があります。たとえば、ウェブサイト制作で個人情報を扱う場合や、保守業務において個人情報が含まれるデータの管理を行う場合などが考えられます。
個人情報保護法は企業だけでなく、ITフリーランスにも適用されます。個人情報を取り扱う以上、この法律を遵守しながら業務を行う必要があるということです。
ITエンジニアが押さえておくべき権利・法律関係
ITエンジニアの業務において、とりわけ関係が深い権利や法律関係をまとめました。
- 知的財産権
- 契約不適合責任
知的財産権
知的財産権とは、人間の知的な活動から生み出されたアイデアなどの創造的な成果(発明、デザイン、著作物など)を保護するための権利のことです。自分のアイデアや作品が保護されることで人は安心して新しいものをつくることができます。
知的財産権として、以下のようなものが挙げられます。
- 特許権
- 実用新案権
- 意匠権
- 商標権
- 著作権
知的財産権は、私たちの生活に深く関わっています。たとえば、スマートフォン一台でさえも、さまざまな技術を前提とした機能やアプリ、デザインなどによって構成され、それらが知的財産権によって保護されています。
契約不適合責任
契約不適合責任とは、何かを購入したり作ってもらったりしたときに、その商品が契約内容と一致していなかった場合に、売主などの事業者が負う責任のことです。
たとえば以下のようなケースにおいて契約不適合責任が問題となります。
- 購入した商品が届いた時点で壊れていた
- 注文した商品と違うものが届いた
- 商品に欠陥があり、正常に機能しない
法律と契約領域どちらもギークスジョブがサポートします
ITフリーランスは業務を行うこと自体に大変な負担がかかりますので、法律や契約に関しても自分ですべて管理しなければならないと思うとフリーランスとして活動すること自体が不安になってしまう方もいるでしょう。
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