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【最新版】新NISA開始!フリーランスにおすすめの節税対策

作成日:2022/03/02(水) 最終更新日:2024/03/01(金) お金

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【最新版】新NISA開始!フリーランスにおすすめの節税対策

フリーランスとして働くうえでは、上手に節税対策や資産運用を行い、お金の管理を徹底したいもの。NISAやiDeCoといった資産運用をよく耳にしますが、どれほど節税に役立つのでしょうか。今回はITフリーランスが取り入れやすい節税対策についてご紹介します。


(青色申告や経費計上など、基本的な節税対策は、「フリーランス1年生へ。抑えておくべき節税対策」も、あわせてご覧ください)

年金で節税対策と将来の蓄えを

まず検討したいのが、国民年金基金やiDeCoといった任意加入の年金制度です。いずれも全額が所得控除になるので、節税対策としてはもちろん、老後の資産形成のベースづくりとしても役立ちます。


国民年金基金とは、フリーランス向けの公的年金で、65歳から一生涯受け取れる終身年金です。掛金上限は68,000円で、全額が所得控除の対象となります。将来受け取る年金額は、掛金に応じて確定し、変動はありません。


一方、iDeCo(個人型確定拠出年金)は、公的年金を補完する役割を持つ、任意加入の年金制度です。各金融機関が販売するiDeCo関連商品のなかから、加入者自身が選択することになります。受け取る年金はその運用成果に応じて異なり、元本を保証する低リスク低リターンの商品から、海外株式に投資する高リスク高リターンな商品までさまざまです。
iDeCo関連商品では、年間840,000円を上限として全額が所得控除になります。


また両者ともに老後の受取り時には、公的年金等控除や退職所得控除などの対象となり、給付においても税制メリットがあります。


iDeCoと比較されやすい、つみたてNISAですが、こちらは所得控除の対象ではありません。iDeCoとつみたてNISAはどちらも運用益が非課税になりますので、資産運用に興味がある方はあわせて検討されるとよいでしょう。

小規模企業共済で節税対策と万が一の備えを

次に考えられる節税対策は、小規模企業共済。国の機関である中小機構が運営する、いわばフリーランスのための退職金制度です。廃業や退職時の生活資金として月々積み立てる掛金の全額が、小規模企業共済控除として、所得控除されます。


掛金は、月額1,000〜70,000円まで500円単位で自由に設定が可能です。満期や満額の設定はなく、廃業(引退)の際に一括か分割、または併用を選択して受け取りができます。こちらも受け取り時には、公的年金等控除や退職所得控除などの対象となり、給付においても税制メリットがあります。


また同じく中小機構が運営する、経営セーフティ共済では、掛金全額を保険料として必要経費に計上することができます。


経営セーフティ共済とは、取引先の倒産による、中小企業の連続倒産を避けるための共済制度で、不測の事態が発生したとき、無担保・無保証人でスピーディーな借り入れができることが特徴です。掛金は5,000円〜20万円まで5,000円単位で自由に設定でき、加入後の変更も可能です。


ITフリーランスの場合は、取引先の倒産や連続倒産という可能性は低いですが、税制優遇の面でぜひ検討したい制度です。


ただし、解約時に戻ってくる掛金は所得扱いとなるため、一時的に課税所得額が増えてしまう恐れがあります。引退して収入がなくなってから解約するなど、解約タイミングには注意しましょう。

新NISAを活用して資産運用

NISAとは、少額投資非課税制度の愛称で、2014年1月から始まった個人投資家のための国の税制優遇制度です。
この制度は、NISA口座(非課税口座)内で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られた配当金や分配金、売却益が非課税になるというものです。通常は、金融商品から得られた利益に対して約20%の税金が課税されますが、この制度内での利益は非課税となるため、利益をそのまま受け取ることができ、資産形成に大きな後押しとなります。
このNISA制度について、2024年1月から新NISAとして制度改正が行われ新制度が始まりました。これまでの制度より期限や上限額において拡大され、より長期的に資産運用がしやすい制度となっています。投資初心者の方は、まずは制度とリスクについて学んだうえで、余剰資金でスタートしてみてはいかがでしょうか。


今回の改正内容について要点をご説明します。

2023年までのNISA制度と新NISA制度の比較

新NISAを活用して資産運用の画像
1. 口座開設期間の恒久化

まずは、NISA口座の開設期間が恒久化されることです。これまでの制度では、2023年までと期限が定められていました。新NISAではこの期限が廃止され、制度が恒久化されたことで、より長期にわたって資産運用ができるようになりました。


2. 非課税保有期間の無期限化

次に、非課税保有期間が無期限となることも大きなポイントです。2023年までの制度では、つみたてNISAは20年、一般NISAでは5年と非課税保有期間にも期限が定められていましたが新NISAでは、非課税保有期間が無期限化されました。無期限化されたことにより、まずは少額からスタートし徐々に運用額を増やしても無駄なく制度を活用できることになります。長期運用を前提とした投資計画もたてやすくなり、初心者の方でも始めやすくなったのではないでしょうか。


3. つみたて投資と成長投資の併用が可能に

また、2種類あった投資方法を併用できるようになりました。
これまでの制度では、「つみたてNISA」「一般NISA」の2種類の投資方法で、どちらか一方を選択する必要があり、非課税制度を併用することができませんでした。
しかし、新NISAではつみたてNISAは「つみたて投資枠」、一般NISAは「成長投資枠」と名称を変え、併用して運用することが可能です。


4. 年間投資枠の引き上げ

そして、年間投資枠が大きく拡大されたことも今回の改正で注目すべきポイントです。
年間投資枠がつみたてNISA選択時で40万円、一般NISA選択時は120万円だったのに対し、新NISAではつみたて投資枠・成長投資枠を併用した場合、最高で360万円まで投資することが可能になります。
つみたて投資枠はつみたてNISAの3倍の120万円、成長投資枠は一般NISAの2倍の240万円と大幅に拡大しています。


5. 非課税保有限度額の引き上げ

最後に非課税保有限度額の引き上げです。
これまでの制度では買付金額ベースで一般NISAで600万円、つみたてNISAで800万円と最大でも800万円だった限度額が、新NISAでは1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)に引き上げられています。

新NISAの限度額は2023年までの制度とは分けて新たに設けられた枠であるため、2023年までのNISA制度を利用されていた場合も、これまでのNISAでの投資額がこの限度額に影響することはありません。


このようにNISA制度は恒久化・限度額の引き上げにより、より長期的に運用可能な資産形成の手段となり、投資経験の少ない人でも始めやすくなっていると言えます。
ただし、NISA口座での取扱商品は投資・金融商品という特性上、価格変動等により損失が生じるおそれがあることも忘れてはいけません。まずはリスクを許容できる範囲から始め、正しい知識を身につけていくことで、将来の資産形成に大きく役立つ制度となるでしょう。

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