フリーランスはどんなときに案件やエージェントを見直すべき？

現状に不満を抱きつつも、忙しさや不安から行動に移せない…そんな状況はフリーランスとして働く方なら誰しも経験があるものです。

とはいえ、なかなか一歩踏み出せない。そんな方も、以下の４つのサインに一つでも当てはまるなら、“案件見直し”を検討すべきタイミングかもしれません。

①単価が長期間据え置き

契約期間が長くなれば、単価も徐々に上がることを期待しがちですが、実際には何年も単価が据え置きというケースは多くあります。

スキルや実績が積み上がっているにも関わらず、単価が変わらない場合、市場相場よりも低い単価で働いている可能性があります。そのような状態で単価交渉をしても上がらない場合は、案件やエージェント自体の見直しを本格的に検討すべきです。

②技術成長の停滞

同じような設計や実装の繰り返しで、新しい技術に触れる機会がないまま稼働が続くと、キャリアが停滞してしまいます。

特にAIやクラウド、セキュリティといったトレンド領域へのキャッチアップができない場合、市場価値を維持するのが難しくなっていきます。
数ヶ月～年単位で学びのない現場での稼働はリスクと考え、「この現場で半年後、何を得られるか？」を定期的に問い直すことが大切です。

③業務内容のミスマッチ

開発案件と思って参画したが、実態は保守運用がメインでルーティン作業やドキュメント整理が多い。このような案件開始当初の期待と実態がズレているケースもよくあります。

自分のスキルが十分に活かされていない場合や、「期待していた経験が得られない」と感じたら、早めにエージェントへ相談し軌道修正することが重要です。

④人間関係のストレス

人間関係のストレスは、フリーランスにとっては見落とされがちな離脱理由の一つです。
コミュニケーションが取りづらい、参画先の文化と合わない、といった状態では存分に成果を発揮することは難しいでしょう。また、精神的な負担も大きいはずです。人間関係のストレスを感じているならば、一歩踏み出す勇気を持って見直すことを検討するタイミングと言えるでしょう。

エージェントは、案件獲得だけでなく、キャリア形成のための大切なパートナーです。ですが、「最初に登録したエージェントでなんとなく続けている」というフリーランスも多いのが実情です。

稼働の不満の原因は参画している案件そのものにフォーカスしがちですが、実は、エージェントが最適なのかも見直す必要があるのです。

相性の良いエージェントとは？

相性の良いエージェントとは一体どのようなエージェントでしょうか。人それぞれ何を重視するかにもよりますが、次のようなサポートが得られているかを確認しましょう。

・自分のスキル・希望に合った案件を紹介してくれる
・中長期的なキャリアも丁寧にヒアリングしてくれる
・参画後のフォロー体制も丁寧で、状況を把握してくれる
・LINEやメールなどでこまめに連絡をくれる

これらが欠けていると、案件満足度や単価の妥当性の判断も十分にはできません。今抱えている不満やその先のキャリアが共有できず、案件の乗り換えをしたとしても、好転するとは限りません。

とはいえ、複数のエージェントに登録してみなければ、相性の良いエージェントはなかなか判断ができないものです。登録エージェントは1社に絞る必要はありません。
気軽に相談できる、細やかなサポートをしてくれる、福利厚生のようなサポートがあるなど、エージェントによってもサポート方針は様々です。
複数社に登録し、相性や提案力を比較することが、自分に合ったパートナーを見つける近道です。

また、エージェントによって得意な領域も異なります。まずは複数のエージェントに同じ条件で相談し、提案までの早さ、提案される案件数などに注目してみましょう。比較対象があることで自分の希望する領域に合っているか、見極めやすくなります。

乗り換え時の注意点

新たなエージェントに乗り換える際にも注意が必要です。以下の点を確認したうえで乗り換えに動きましょう。

・契約更新時期や契約条件をしっかり確認する
・支払いサイト（入金タイミング）などの条件を確認する
・サポート体制・頻度についても確認しておく

単価や案件内容だけでなく、エージェントの支援体制まで含めて比較検討することが大切です。
まずは複数社のエージェントに相談しながら、このままが良いのか、乗り換えた方が良いのか整理して乗り換えに動くようにしましょう。

2024年4月からフリーランスとして活動を始めたAさん(20代後半)は、当初は他社エージェントを利用していました。
ある日参画している案件で、リモート頻度を週2日から週3日に変更できないかと相談がありました。
Aさんは条件変更をする代わりに単価アップが可能か相談しましたが、結果は「単価は据え置き、条件は変更」というものでした。

不安を感じたAさんは、キャリアの将来性を考え、ギークスジョブにも相談してみることに。
その結果、リモート頻度は週3日の条件だったものの、月単価が15万円アップで新たな案件に切り替えることができました。
参画先は、以前よりもモダンな技術を取り入れていて、今後のキャリアにもプラスになる案件に切り替えることが叶いました。

Aさんは当時の状況について次のように語っています。

「以前のエージェントとは連絡の頻度が少なく、気軽に相談するのが難しい関係性でした。エージェントをギークスジョブに切り替えてからは、キャリアの相談がしやすくなりました。他のフリーランスエンジニアの働き方も踏まえたアドバイスをしてくれるので、今後もフリーランスを続けていくための、良いキャリアパートナーと出会うことができました。」

今回の経験を通じて、Aさんは、「エージェント選びの大切さ」に気づいたといいます。
案件の条件に違和感を覚えたときや、キャリアに不安を感じたときには、複数のエージェントに相談してみることが大切だと実感したそうです。

このケースからわかるのは、「案件の条件が変わった＝見直しのサイン」であるということです。
単価が据え置きになっていたり、キャリア形成につながらない案件が続いていたりするなら、エージェントを含めて見直すべきタイミングかもしれません。

乗り換えようか迷っているが結局行動に移せていないという人は、まずは以下のポイントに当てはまっていないか確認しましょう。

案件やエージェントの見直しを本格的に検討すべき4つのポイント

①現在の単価と市場相場が合っていない
②今の案件が自分が今後伸ばしたい技術領域ではない
③今の案件は他社案件では通用しないのではないかと感じる
④現案件に抱える不満／不安な点が明確で、新規案件に求める条件が明確である

上記のうち2つ以上に当てはまる場合は、案件やエージェントの見直しを本格的に検討すべきタイミングです。

このような案件で稼働しながら案件見直しの提案がない場合や、キャリアの相談がしづらい場合には、エージェントの見直しから検討しましょう。
まずは“話を聞くだけ”でも構いません。情報収集から始めることで、後悔のない判断ができるはずです。案件を切り替える際には、他エージェントの案件・提案内容も踏まえて、上記のポイントが改善されるか確認しましょう。

市場環境は日々変化しています。特にAI・クラウド・セキュリティ・MLOpsといった分野は、需要の波が激しく、エンジニアの市場価値も短期間で大きく変わります。
この変化に対応するためにも、情報の“更新”と“選定眼”が武器になる時代です。

安定的に稼働できているフリーランスにとっては、環境を変えることはリスクに感じることもあるかもしれません。ですが、いざ市場を見てみたときに、取り残されないためにも、「今が変え時か？」を定期的に問い直すことは必要です。そしてその判断を支えてくれるのが、信頼できるエージェントの存在なのです。

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