ITフリーランスが身につけるべきセルフマネジメント習慣

自由な働き方に魅力を感じてフリーランスを選択する人がいる一方で、収入の不安定さや孤独感、自己管理の難しさといった悩みを抱える人も少なくないでしょう。
これらの悩みはフリーランスなら誰もが直面する課題とも言えます。
時に訪れる不安と向き合いながら、フリーランス生活を継続していくためには、セルフマネジメントが大切になります。
この記事では、ITフリーランスが身につけるべきセルフマネジメントの方法について、紹介します。セルフマネジメントを習慣づけて、より充実したフリーランス生活を送りましょう。
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フリーランスのモチベーションを左右する3つの要因

モチベーションを左右する要因は、一つではありません。目の前の不安・不満に目がいきがちですが、実際には様々な要因が関係しているかもしれません。直接的な要因が解決できなくても、できることから改善することで、気持ちが切り替えられることも多いのです。まずは、大きく3つに分けられる要因についてご説明します。
①業務的要因
仕事の受注状況や収入の増減、クライアントとの関係性といった外的な要因は、フリーランスのモチベーションに直結します。特に案件が突然減ったり、クライアントとの関係性が良好ではない場合には、精神的に大きな負担を抱えることになります。
②心理的要因
自己成長の実感や、自分の興味に合った仕事ができているかどうかもモチベーションの維持には重要です。クライアントとの関係が良好で、案件の条件に不満がなかったとしても、単純作業や現状維持が続くとやりがいを失い、モチベーションの低下につながることもあります。
③生活的要因
働く場所の快適さや、人とのつながり、生活リズムなどもモチベーションに影響します。整った作業環境や健康的な生活習慣は、生産性とやる気の維持に大きく関わっています。フリーランスになって、自由な面が増えた場合には、環境や生活を自分自身で整える意識が大切になります。
最近モチベーションが上がらない、達成感が感じられない、人間関係に不安があるといった悩みがある場合には、まず、その要因がどこにあるのか整理し、それを解消する行動を取る習慣づけが大切です。フリーランスが失敗しやすい3つのセルフマネジメントについてご紹介します。
ITフリーランスが失敗しやすい時間管理
フリーランスにとって最も大きな自由のひとつが「働く時間を自分で決められること」です。
しかし、その自由さが裏目に出てしまい、時間管理がうまくいかないケースも少なくありません。会社員のように勤務時間を管理されることがないため、つい作業を後回しにしてしまったり、集中力が途切れて効率が落ちてしまうことがよくあります。
また、自由に仕事を受けられる反面、複数の案件を引き受けてキャパオーバーになってしまい、長時間労働に陥るということもあります。こうした状態が続くと、生活リズムが崩れ、心身に悪影響を及ぼす可能性もあります。

時間管理のための3つのポイント
①始業・終業時間を固定する
まずは、毎日決まった時間に仕事を始め・終える習慣をつけることです。基本的な稼働時間を決めておくことで、生活リズムとその時間までに終えるという時間管理ができるようになり、集中力が安定します。
② タイムブロッキングを活用する
その日に予定しているタスクを整理し、作業予定や休憩、プライベートの予定を時間単位で区切って管理します。日々の予定・作業を管理する習慣をつけることで、出来ていない作業を可視化でき、メリハリをつけ大きな遅れが生じるリスクを減らすことができます。
③スプリントごとに管理
フリーランスといっても、会社員の稼働時間に合わせて毎日働く人もいれば、請負の案件などを定期的に引き受けて、一定期間は集中して働き、オフの期間は休むという方もいるでしょう。そのようなケースでは、1週間ごとなど特定の期間で目標を定めて管理すると良いでしょう。できるだけ短い単位で管理することで、課題の早期発見に役立ちます。
おすすめの時間管理ツール
Google カレンダー
広く利用されているツールのため、個人アカウントとビジネスアカウントでのスケジュール管理をまとめることができ、タイムブロッキングにも最適です。リマインダーや共有機能を活用することで、クライアントや家族とのスケジュール共有や会議の調整などもスムーズに行うことができます。
Toggl Track
作業時間を記録・分析できるツールです。タスクごとに開始/終了を記録することで、何に時間を使っているかが明確になります。Googleカレンダーとも連携もでき、予定していたタスクの実績管理が行える便利なツールです。(※連携には設定が必要です)
時間の見直しを習慣に
これらを活用しながら、毎週末や、スプリントごとに「どこに時間を使ったか」をチェックすることで、作業のムダや偏りを可視化して改善に活かすことができます。
また、工数の記録を行うことで、その先に受ける案件の見積もりにも活用することができ、より精度の高い見積もりが出せるようになり、自分のキャパシティを把握できるようになります。
ITフリーランスが悩むタスク管理
ITフリーランスは複数の案件を同時に進めることも多く、タスク管理の難しさに悩む人も少なくありません。
会社員であれば、チームでの進捗共有や上司からの管理があるため、自然とタスクの優先順位や、アサインの見直しなどがされることが多いですが、フリーランスはすべてを一人で判断・管理し、消化する必要があります。
さらに、複数のクライアントとやり取りしている場合には、急な仕様変更やレスポンス待ちなどで、どんなにタスク管理ができていてもその計画通りに進められるとは限りません。対応期間が重なってしまうこともあるでしょう。
このような外的要因に振り回されないよう、3つのポイントを意識すると良いでしょう。

タスク管理の3つの基本
①全タスクを「見える化」する
頭の中だけで管理せず、一定の期間や案件での作業を全てリスト化して優先順位を明確にしておきます。
②毎週の振り返りを習慣化する
フリーランスでもチームでの作業を行う際には定例会議などがあるかもしれません。個人での作業でも週末など一定期間でのタスク消化のチェックを習慣化することで、定量的に管理できるようになります。
③バッファを確保する
予期せぬトラブルに備え、スケジュールにはあらかじめ余裕を持たせるようにしましょう。クライアントワークは特に、このバッファがないと、先の予定にも影響を及ぼすことがあるので、注意しましょう。
タスク管理におすすめのツール
Trello
Trelloはタスクを視覚的に管理できるツールです。タスク(カード)を作成し、「リスト」で進捗ごとに分類することができます。進捗管理もドラッグ&ドロップ操作で直感的に行うことができるのも特徴です。複数の案件を抱えていても、作業を一目で把握でき、プロジェクトごとにチームで共有することも可能です。タスクごとに今誰のボールなのか、進捗を可視化したい場合などにおすすめです。
Notion
個人のメモから、プロジェクトのドキュメント・タスク管理・データベースなど多数の機能を1つにまとめられるオールインワンツールです。プロジェクトごとにタスク管理とドキュメントの管理を行うことができる他、googleカレンダーとの連携も可能なので、特定のプロジェクトごとに情報を一元管理したい場合などにおすすめです。(※連携には外部サービスが必要)
Backlog
プロジェクト管理とタスク管理を一元管理できるツールで、タスクの割り当てや進捗確認だけではなく、バグ管理やGit連携などエンジニア向けの機能も豊富です。複数人での業務管理や開発プロジェクトに便利な機能が搭載されています。Googleスプレッドシートと連携して課題のインポートなども可能なので、設計や開発、レビューなど、案件ごとに必要なプロセスを細かく分類し、漏れなく管理したい場合などにはBacklogが最適です。
タスク管理もスキルのひとつ
タスクを管理する力は、フリーランスにとって重要なビジネススキルの一つです。やるべきことを整理し、柔軟に対応できる体制をつくることで、突発的な対応にも余裕を持って臨むことができます。
軽視できない健康管理

フリーランスはなによりも体が資本です。雇用保険のように休業した際の保障はないため、体を壊してしまうと収入がゼロになるリスクがあります。だからこそ、日々の健康管理は欠かせません。
適度な運動や健康な食生活、十分な睡眠の確保などにも気を配り、心身ともに健康な状態を保てるような習慣をつけましょう。
健康を維持するためにおすすめの習慣
・1日30分の軽い運動(ストレッチやウォーキング)
在宅ワーク中心の場合、1日中、デスクに向かってほぼ歩かないという人も多いでしょう。休憩の際にスクワットやプランクなどの簡単なトレーニングをしてみたり、朝晩のストレッチや、買い物のついでのウォーキングなど、意識的な運動を心がけましょう。
・定期的な健康診断やセルフチェック
定期的な健康診断も自分で予約しなければなりません。各自治体からの案内が送られてくるケースも多いかもしれませんが、年齢にあった検診を毎年受けるようにしましょう。
・メンタルヘルスの維持
心の健康を保つことも重要です。忙しいときほど、瞑想の時間や昼寝の時間を作ってみる、趣味の時間は確保するなど、仕事以外のリフレッシュできる時間も大切にしましょう。
・健康管理アプリの活用
習慣づけには、アプリを入れることもおすすめです。
歩数管理や食事、睡眠など健康に関する行動を記録することができるアプリや、瞑想やヨガ筋トレなどのコンテンツ配信や特定の時間にリマインドして習慣づけてくれるアプリは多数リリースされています。自分にあったアプリを継続してみると良いでしょう。
特に気をつけたいメンタルヘルス
ITフリーランスは基本的に一人で仕事を進めることが多く、孤独感や不安、モチベーションの維持には誰もが悩む時期があるでしょう。
ここまで紹介したスケジュールやタスクの管理ができていても、常にスキルアップへのプレッシャーや、案件がなくなる不安がついてきます。コツコツと実績を重ねて自信をつけていくことが何よりの解決方法ですが、その過程では、誰かに相談したり、気分転換をして前向きな気持を保つことが大切です。
コミュニティやイベントに参加して、他のフリーランスと情報交換をしたり、コワーキングスペースなどを活用して作業場所を替えてみるのも良いかもしれません。リモートワークが基本でも時には現場で作業することでクライアントとのコミュニケーションを取ることで、より仕事がしやすくなることもあるでしょう。
個人で仕事をするフリーランスは、日頃から、自分の心の健康状態を気にかけることが大切です。気分が上がらなかったり、モチベーションが落ちて動けなくなってしまうと、リフレッシュすることも難しくなってしまいます。そうなる前に自分がリフレッシュできると感じることを定期的に取り入れていきましょう。
フリーランスとして充実した毎日を送るために
フリーランスとしての働き方は、自由で魅力的であると同時に、自己管理能力が求められます。選択肢は多くあるフリーランスだからこそ、より良い選択をしていくことで、長く安定して働き続けるための基盤を築くことができます。自分に合った方法を取り入れ、より充実したフリーランスライフを手に入れましょう。
ギークスでは、専任制でエンジニアのサポートを行っています。参画中のお悩みや、キャリアアップについても皆さんの状況にあわせたサポートをさせていただきます。環境を変える勇気がなかなか出せない時には、一人で抱え込まず、まずはプロに相談してみることも一つの選択です。
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