映画マトリックスの世界が現実に?!シンギュラリティとは
2023年、対話型AIであるChatGPTが大きな話題を呼び、それに追随する形でGoogle社やmeta社など多くの企業が新たなAI開発を推し進めています。
テック業界をリードする開発者達によってAIが劇的な精度と成長を遂げる一方、AIが人間の知能を越える「シンギュラリティ」への関心も高まりつつあります。そこで、今回はシンギュラリティの定義や概要、シンギュラリティによって起こり得る未来などについて解説していきます。
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シンギュラリティとは
シンギュラリティとは技術的成長の転換点を指す概念です。
1983年にアメリカの数学者でSF作家でもあるヴァーナー・ヴィンジによって提唱されました。日本語では「技術的特異点」と呼びます。
ヴァーナー・ヴィンジは、人間を超える知能を持つ人工知能(AI)が出現することで、人類社会が予測不能な変化を迎えると述べています。シンギュラリティは、「転換点」のような意味合いを持つため、シンギュラリティを迎える、シンギュラリティに達する、シンギュラリティを越える、といった言い回しで使われる言葉となります。
人工知能が人間の脳を追い越す転換点をどのように捉えるかは専門家によって様々です。
AIが人間の知能レベルを超えることで起こる急激な技術的進化やAIが自己改善を行うことで、指数関数的に能力を向上させる時点など、多くの定義が存在します。
2005年にアメリカの発明家、未来学者などの経歴を持つレイ・カーツワイルが出版した書籍「シンギュラリティは近い」では、その詳細なシナリオや影響が詳述されており、2045年頃にシンギュラリティが到来すると具体的に予測されたことも話題を呼びました。
いずれにしても、人工知能の劇的な進歩により、ますます予測不能になってしまう人間の未来に対する危機感から誕生した概念と言えるでしょう。
映画「マトリックス」とシンギュラリティの関係
映画「マトリックス」は、1999年に公開されたSF映画で、仮想現実と人工知能がテーマになっています。
主人公が生身の体と心で生活を送っていると思っていた世界は、実はコンピュータによって作られた仮想現実であり、現実の自分は培養槽のようなカプセルの中に閉じ込められて過ごしていたというものです。
マトリックスでは、AIが人間をエネルギー源として利用し、人間を支配する関係性でした。そのためマトリックスはシンギュラリティに達し、人間がAIに支配される時代を映像化していたと捉えることもできるのです。
第一作目が四半世紀前に公開された映画ですが、シンギュラリティによる危惧を体現したリアリティ溢れるストーリーであり、現実世界と体感が変わらないメタバースの世界も描かれています。
当時は現実感が無かった世界観ですが、AIが身近になった2024年現在にこそ改めて鑑賞してみると面白い作品かもしません。
シンギュラリティによって訪れる未来と可能性
シンギュラリティによって訪れる未来のシナリオは様々な想像をすることができます。映画マトリックスを参考にするのであれば、現実空間とまったく同じ構造の仮想世界が実現する可能性もあるかもしれません。
そうなると、人々は現実世界と仮想世界の区別が難しくなり、現実世界を捨て仮想世界での生活だけを選ぶ人も増えるかもしれません。まさに、世の中が2つ以上存在するというまったく新しい未来となります。
またシンギュラリティは、遺伝子工学や医療とも深く関わっています。なぜなら、人工知能が進化した場合、人間の体に人工知能を搭載し、これまでとは違った生物を人工的に生み出すといった未来もあり得るからです。
競技用義足の進化によって、パラリンピックの選手がオリンピック記録を超えるという例もありました。人間の脳も同様に、外部的な人工知能や医療機器によって補完することで、もはや人間とは言えないほどのスピーディーな処理を行えるようになるかもしれません。
シンギュラリティの最もセンセーショナルな未来は、人工知能が感情や意思を持つようになり、人間と共存や競争をするシナリオです。AIに損得勘定や気分などが芽生えるようになれば、人間はAIをコントロールすることはできなくなります。
シンギュラリティという概念を通して、AIを含むテクノロジーの進化を考察すると、様々な予測や可能性を考えることができると言えます。
人間の脳とAIの違い
人間の脳は約860億個の神経細胞(ニューロン)と、それを結ぶ無数のシナプス(神経接続)から構成され、非常に複雑で高度な情報処理が可能です。
人間の脳はまた、神経伝達物質やホルモンの働きによって感情や記憶、学習、意思決定などを調整しています。
一方、AIはコンピュータのハードウェアとソフトウェアによって動作します。AIは感情をシミュレートすることができますが、それは本物の感情とは異なり、あくまでプログラムされた反応です。
AIの「脳」は人工ニューラルネットワークなどのアルゴリズムで構成されており、特定のタスクに特化した処理が可能です。人間の脳は、日々のタスクや行動でストレスや疲労の影響を受けますが、AIはデータに基づいた論理的な判断を行いつつも感情や身体的な反応がないため、ストレスや疲労を感じることもありません。
AIの脳が人間の脳と完全に同じ性質になれるのかどうかを考察する際、パートナーとの結婚生活を考えるとイメージしやすいかもしれません。例えば、人間同士であれば、様々な価値観を共有、許容し、お互いの感情をすり合わせながら、料理、洗濯、掃除などの多様な仕事をこなしていく必要があります。子どもの教育、親の介護もあります。パートナーが持つ様々な悩みや希望を咀嚼し、関係を築く必要があります。
AIのタスクの性質に比べ人間は、様々なタスクを複合的に様々な感情と結び合わせ、日々取り組んでいることが分かります。しかしAIの脳はまだこのような複雑性を処理し他者との共存を実現できるレベルにはありません。
真のシンギュラリティとは、人間と人工知能が感情的な結びつきを達成する地点なのかもしれません。
1つの技術革新によって、訪れる未来が大きく変わる
シンギュラリティについて、その概念や訪れる可能性のある未来について様々な観点からお伝えしてきました。
シンギュラリティの議論は現時点で予測と想像の域を出る事はなく、今後訪れる未来は誰にもわかりません。だからこそ、シンギュラリティは今後もより多くの議論が展開され、人々の関心を生んでいくでしょう。
1つの技術革新が誕生すれば、未来へのインパクトは変化します。シンギュラリティと向き合い、考えなければならないときが想像よりも早く訪れるかもしれません。今私たちができることは、AIを含めた技術と向き合いながらも、自分が思う人間らしさを追求していくことです。ITエンジニアはAIへの知識をより深め、常に最新の情報をキャッチアップし、AIの開発プロジェクトに携わっていくことも大事になってくるでしょう。
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