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Vibe Codingの本質とは?開発経験者が使うべき理由とリスク

作成日:2026/03/10(火) TECH

Vibe Codingの本質とは?開発経験者が使うべき理由とリスク

「AIにざっくり指示を出すだけで、アプリが完成する」
2025年以降、Vibe Codingという言葉が広まりました。OpenAIの創設メンバーであるAndrej Karpathy氏が提唱したこの概念は、開発者コミュニティで大きな話題になっています。


Vibe Codingは「コーディング知識ゼロでプロ並みの製品が作れる魔法」ではありません。むしろ、開発経験のあるエンジニアが、より短い時間でしっかりしたシステムを作るための強力な道具です。


知識がないまま使えば、セキュリティ事故やメンテナンス不能なコードを抱えるリスクがあります。一方、スキルのある人が使えば、生産性を大きく伸ばせるツールになります。


なお、2026年1月にはKarpathy氏自身が「Agentic Engineering」という次のステージに進んだと発言しており、この分野は急速に進化し続けています。この記事では、Vibe Codingとは何か、そして開発知識を持つ人こそ活用すべき理由を解説します。

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Vibe Codingとは?

Vibe Codingとは、AIに自然言語で指示を出し、対話を通じてソフトウェアを構築する開発スタイルのことです。
「Vibe」は直訳すると「雰囲気」や「ノリ」という意味で、細かいコードの文法を気にせず、AIと対話しながら開発を進めるスタイルを指します。


従来のプログラミングでは、エンジニアが1行ずつコードを書き、エラーが出れば自分で原因を調べて修正していました。
Vibe Codingでは、「ログイン機能を作って」「このエラーを直して」とAIに話しかけるだけでAIがコードを生成し、エラーも自動で修正してくれます。

なぜVibe Codingは実用段階に入ったのか

AIによるコード生成自体は以前から存在していました。少し前まで、AIにコードを書かせても「使えないコード」ばかりでした。理由はシンプルで、AIがプロジェクトの全体像を知らなかったからです。


たとえば「このエラーを直して」と依頼しても、AIはそのファイル単体の情報しか参照できず、設定ファイルや依存関係、他のモジュールとの整合性を考慮しないまま修正案を提示してしまうことが少なくありませんでした。
その結果、部分的には正しく見えても、プロジェクト全体では破綻するコードが生成されがちでした。


この状況を変えた要素のひとつがMCP(Model Context Protocol)のようなコンテキスト拡張の仕組みです。
これにより、AIをローカルファイルやデータベース、GitHubリポジトリなどと接続し、プロジェクト全体を把握した上でコードを生成できるようになりました。


さらに近年は、エージェント設計の進化によって、AIがツールを呼び出しながら自律的に作業を進めることも可能になりました。
ターミナル操作やテスト実行を行い、その結果を読み取って再修正する、といった「実行 → 観測 → 再計画」のループを回せるようになっています。


つまり、コンテキスト拡張の技術とエージェント型アーキテクチャの発展が組み合わさったことで、AIは単なる“コード補完ツール”から、実務に関与できる存在へと進化しました。この進化こそが、Vibe Codingを実用レベルへ押し上げた背景と言えるでしょう。

主要ツールの比較

Vibe Codingで使えるツールはいくつもあり、使う人のスキルや目的によっておすすめが変わります。


ツール名 特徴
Cursor VS Codeベース。コードベース全体を理解した深い文脈把握
Windsurf マルチステップのタスク実行に強み
Replit ブラウザ完結。環境構築不要で即デプロイ可能
Bolt.new / Lovable プロンプトからフルスタックアプリを一発生成
Claude Code ターミナル上で動作。MCPを活用した深いシステム関与
Google Antigravity Google製の実験的コーディング支援。大規模コード理解や自動修正に強み
Codex CLIやAPI経由で利用可能。自然言語からのコード生成・修正・タスク自動化に特化
GitHub Copilot IDE統合型。リアルタイム補完とペアプロ的支援で日常開発を高速化

日本国内でもZennやQiitaでVibe Codingに関する記事が増えており、実務での活用事例や注意点が共有されています。
IT人材不足の解消手段として注目される一方、「万能ではない」という現実的な見方も定着しつつあります。

開発知識がある人こそVibe Codingを使うべき理由

Vibe Codingは「コードが書けない人のためのツール」と思われがちですが、実際に成果を出しているのは開発経験を持つエンジニアです。
AIへの指示精度と生成コードの良し悪しを判断できるかどうかで、結果が大きく変わるからです。
AIは優秀な実装支援者ですが、最終的な責任を持つ設計者ではありません。ここに、経験者と未経験者の決定的な差があります。

生成されたコードがレビューできる

Vibe Codingで最も重要なのは、「AIが出したコードをレビューできるかどうか」です。
AIは動くコードを生成してくれますが、それが「良いコード」かどうかは別問題です。パフォーマンスに問題がある書き方やセキュリティホールになりそうな処理、後から修正しにくい設計など、こうした問題点は開発経験がないと見抜けません。


開発知識があれば、「この実装だと後で困りそうだから、こう直して」とAIに再指示を出せます。AIの出力をそのまま使うのではなく、取捨選択しながら品質を担保できる。これが、開発経験者がVibe Codingで成果を出せる大きな理由です。

仕様駆動開発ができる

レビュー力に加えて、もう一つ差がつくポイントがあります。それが「仕様を明確に言語化できるかどうか」です。
たとえば、開発経験のない人はこのように指示を出します。
「いい感じのWebサイトを作って」
AIは何か作ってくれますが、品質はバラバラです。


一方、開発経験のあるエンジニアであればこのように指示を出します。
「このデータ構造に基づいてAPIを作成。バリデーションはこの条件で、エラー時はこう返して」
明確な仕様を渡せば、AIは優秀な部下のように正確なコードを返してくれます。
このスキルは「仕様駆動開発」とも呼ばれ、Vibe Codingを実務で活用する上で欠かせない考え方です。

成功事例 設計を人が握った瞬間に伸びた

日本国内の事例として、あるエンジニアが開発した「Rulesync」というOSSツールがあります。


最初は「コードを見ずにAIだけで作る」というスタイルで開発をスタートしましたが、機能が増えるにつれて行き詰まりました。そこで方針を変え、AIにはコード生成とレビューを任せつつ、設計の判断は人間が行う体制に切り替えました。


結果として、このツールは25万回以上ダウンロードされる人気OSSに成長しました。「開発知識 × Vibe Coding」の組み合わせが、一人の開発者をチーム並みの生産性に引き上げた好例です。


参照情報:https://zenn.dev/team_zenn/articles/claudecode-ai-coding-vs-human-engineer

次のステージ「Agentic Engineering」へ

開発者の間では、Vibe Codingをさらに進めた「Vibe Engineering」という考え方が広まっています。これは、コード生成にとどまりません。 テスト実行、エラー修正、デプロイ準備までをAIが自律的に回す開発スタイルです。


2026年1月、Karpathy氏は自身の開発比率について「以前は80%が手作業、20%がAIだったが、現在は80%がAI、20%が人間になった」と述べています。


これは、人間が毎回指示を出すスタイルから、AIが自律的に動いて人間は確認・判断に徹するスタイルへの移行を示しています。この次のステージは「Agentic Engineering」と呼ばれています。


エンジニアにとってVibe Codingは、自分のスキルを時代遅れにするものではありません。むしろ、「コードを書く人」から「AIを含めたシステム全体を設計する人」へと、役割を広げるチャンスです。

開発知識がないままVibe Codingを使うリスク

Vibe Codingは、初期構築のスピードを飛躍的に高めます。
しかし、設計や基礎的な開発知識がない状態で使うと、後工程で大きな代償を払う可能性があります。
AIは「要求を満たす動くコード」を作ることは得意ですが、「安全で拡張性があり、長期運用に耐えうるコード」を保証する存在ではありません。

セキュリティリスク

開発経験のない場合、AIが生成したコードの危険性を判断できません。
セキュリティ企業のVeracodeが公開した「2025 GenAI Code Security Report」では、AI生成コードのセキュリティテスト失敗率は以下の通りで報告されています。


Java72%
C#45%
JavaScript43%
Python38%


Javaは特に失敗率が高く、約7割がテストに通らなかった結果となっています。この背景には、SQLインジェクション対策が一般化する以前の古いコード例が学習データに多く含まれている可能性があると指摘されています。


本レポートで評価対象となった脆弱性(CWE)は、以下の4種類です。
・SQLインジェクション(CWE-89)
・クロスサイトスクリプティング(XSS)(CWE-80)
・ログインジェクション(CWE-117)
・安全でない、またはリスクのある暗号化アルゴリズムの使用(CWE-327)


「入力チェックの甘さ」という項目が単独でテストされたわけではありません。ただし、XSSやログインジェクションが起きる多くの原因は、ユーザー入力を十分に検証していないことにあります。AIは限られた文脈でコードを生成することが多く、どの値がユーザー入力なのか、どこで無害化処理が必要なのかを判断しきれない場合があるためです。AIは「ユーザーの要件を満たすこと」を最優先にするため、セキュリティ上の安全策を省いてしまう傾向があります。たとえば「ユーザーの入力値を計算して」と指示すると、悪意あるコードの実行を許してしまうeval()関数をそのまま使ってしまうことがあります。


さらに注意すべきなのが「パッケージ・ハルシネーション」です。AIが実在しないライブラリ名をコードに書き込み、攻撃者がその名前で悪意あるパッケージを事前に公開しておくという手口があります。開発知識のないユーザーがAIの指示通りにインストールすると、開発環境が侵害される可能性があります。
実例として、Vibe Codingで開発されたAIエージェント向けSNSプラットフォーム「Moltbook」では、データベースの全権限を持つAPIキーがクライアント側コードに埋め込まれていました。結果としてユーザーのデータが、外部から閲覧可能な状態になっていたと報じられています。
参考:https://www.infosecurity-magazine.com/news/moltbook-exposes-user-data-api

直せないコードが増え続ける

セキュリティ企業OX Securityの調査によると、AI生成コードには特有の問題パターンが繰り返し見られます。


・過剰なコメントが付与される
・重複ロジックが多数発生する
・ファイル分割が不十分で肥大化する
・リファクタリングが提案されない


特に問題なのは、機能追加のたびに構造が悪化する点です。修正箇所が散在し、影響範囲を把握できなくなります。
設計原則を理解していなければ、どこから手を付けるべきか判断できません。

最後の仕上げで行き詰まる

Vibe Codingは基本機能の構築は驚くほど速く進む一方、本番運用に耐えるレベルへ仕上げる最終段階で、開発知識のないユーザーは行き詰まります。


物流業界では、配送センターから玄関先までの「最後の1マイル」が輸送コスト全体の40〜50%を占めるといわれています。これと同様に、ソフトウェア開発でもデプロイ、デバッグ、インフラ構築といった最後の作業で、開発の知識が欠かせません。


具体的には、認証の仕組みを根本から理解していなければ、プロンプトだけでセキュリティ上の問題を解決することはできません。ドメイン設定やコンテナ管理のようなインフラ周りの作業は、AIへのフィードバックに数時間かかることもあり、トライ&エラーの効率が極端に落ちます。


さらに深刻なのが「ドゥームループ」です。AIが同じ失敗パターンを繰り返し、修正を依頼しても別の箇所が壊れ、再修正するとまた元の問題が発生する場合があります。このループに入ると、コードを自分で読んで原因を特定できるエンジニアリングの力がなければ、抜け出す手段がありません。

エンジニアの需要は今後も続く

AIの台頭により「エンジニアは不要になる」という声を耳にすることがあります。しかし現実はその逆で、エンジニアの役割は消えるのではなく、より専門性が求められるようになります。
Vibe CodingやAgentic Engineeringが普及するほど、AIが書いたコードを監督・統合できるエンジニアの価値はむしろ高まっていきます。

コードを書く人から、AIを指揮する人へ

従来のエンジニアの仕事が「楽譜を見て楽器を演奏すること」だったとすれば、これからのエンジニアは「オーケストラ全体を指揮するコンダクター」に近づいていきます。
アーキテクチャ設計がその代表例です。AIは既存パターンに基づいた構成の提案や、ベストプラクティスの提示は得意です。でも、「このシステムを5年後も無理なく運用できるか」「今のチームの人数とスキルで本当に回せるか」といった判断は、AIの提案だけでは決めきれません。


たとえばデータベース選定ひとつとっても、技術的な性能だけで決まるわけではありません。予算、チームが使い慣れている技術、将来の事業拡大スピード。これらをまとめて判断するのが、エンジニアの腕の見せどころです。マイクロサービス構成にするかモノリスで進めるかも同じで、AIが「この構成が一般的です」と提案してきたとしても、最終的にGoサインを出すのも人間の役割です。


もうひとつ、見落とされがちだけど重要なのが「目利き力」です。AIが生成したコードをそのまま使うのではなく、品質を見極めて取捨選択する判断力。さらに、クライアントやPMが「なんとなくこんな感じで」と伝えてくる曖昧な要望を、AIが動ける仕様に翻訳する力。こうした力があるほど、AIを開発パートナーとして活かしやすくなるでしょう。
AIを活用して成果を出せるエンジニアと、そうでないエンジニアの違いは、単純な技術力だけではなく、「どこをAIに任せ、どこを自分が判断するか」という見極めにあります。
フリーランスとして市場価値を高めるうえでも、この判断力は重要な要素になっていくでしょう。

労働市場で起きている変化

AI導入が進む企業では、定型タスクをこなすだけのジュニアエンジニアの採用を絞る動きが出てきています。AIが仕様に沿った実装作業を高速でこなせるようになったためです。


一方で、シニアエンジニアへの需要は引き続き堅調です。AIを使いこなして一人で数人分の成果を出せるエンジニアへの期待は高まっており、企業側も「時間をかけて育てる人材」よりも「AIを適切に活用して確実に成果を出せる即戦力」を優先する傾向が強まっています。

Agentic Engineeringへの移行が意味すること

前述の「開発知識がある人がVibe Codingすべき理由」で触れたAgentic Engineeringへの移行が進むと、エンジニアに求められる能力も変わっていきます。
プロンプトの書き方以上に、AIエージェントが効率よく働ける環境を整える力が重要になります。具体的には、明確に書かれたドキュメント、整備されたAPI、再現性のあるテスト環境といった「開発基盤の整備力」です。

AIと共に開発する未来へ

AIの進化によってエンジニアの価値は大きく変わりつつあります。
コードをすべて手で書く人よりも、AIに任せる部分と人が判断すべき部分を切り分け、開発全体を前に進められるエンジニアが求められる時代です。
Vibe CodingやAgentic Engineeringの考え方が広がる中で、こうしたスキルを活かしやすい働き方としてフリーランスを選ぶエンジニアが増えています。


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