ITフリーランスの出産・育児の支援制度
フリーランスという働き方が浸透し、フリーランスとして働く人は2017年以降、様々な年齢層で増加傾向にあると言われています。そんな中、結婚・出産などのライフイベントをフリーランスとして経験する人も多いのではないでしょうか。
特に若い年代では、フリーランスを選ぶ理由として、働く時間の自由度が最も多くなっています。自分に合った働き方としてフリーランスを選択した人が、安心してライフプランを設計できるよう、今回は出産にスポットライトを当て、もらえる手当や制度について解説します。
育休や産休は取得できない
フリーランスは主体的に働き方を選択できると注目が高まる一方で、社会保障の支援はまだまだ少ないのが現状です。
会社員と比較した場合に支給されない補助として「出産手当金」「育児休業給付金」があります。
出産手当金
会社員の場合、社会保険(健康保険)から支給される手当です。
出産日(出産予定日)以前42日から出産翌日以後の56日間を対象に支給されるため、会社員の場合は産前産後の期間、働くことができなくても収入減を補うことができます。しかし、フリーランスにはこの支援はありません。
育児休業給付金
また、雇用保険に加入していないフリーランスは育児休業給付金の支給もありません。そのため、育児のために仕事ができない期間は、収入が途切れてしまうことになります。その結果、フリーランス・経営者の女性の約45%*¹が産後1ヶ月以内に仕事を再開しているというデータも出ています。
このようにフリーランスへの出産に関わる支援については、会社員のようには整っていないのが現実です。しかし産前産後の休息は心身の回復・安定のためにもとても重要なことです。出産後の仕事も生活も、より充実したものにするためには、事前に出産育児の収入減に備えていく必要があることは念頭においておきましょう。
出産育児一時金
続いて、フリーランスでも受けられる妊娠から出産・育児への支援をご紹介します。
「出産育児一時金」は分娩費用の補助として健康保険に加入している人なら、働き方に関係なく誰でも受け取ることができるものです。2023年4月、それまで42万円だった支給額が50万円に引き上げられました。地域差や選択する病院、分娩方法によって出産にかかる費用は異なりますが、この大幅な引き上げにより出産費用の大部分を賄うことができます。
ただし、受け取るためには申請が必要です。受け取り方法は「直接支払制度」「受取代理制度」「直接申請」の3通りがあります。出産する医療機関によって方法は異なるため、出産する医療機関に確認して必要な申請を行うことになります。
国民年金保険料・国民健康保険料の免除
「国民年金保険料」「国民健康保険料」も免除を受けることができます。これまでは国民年金保険料のみの免除でしたが、2024年1月から国民健康保険料の免除も始まりました。
どちらも出産予定日、または出産した月の前月から4か月間(多胎妊娠の場合は、3か月前から6か月間)が対象です。
ただし、免除のためには、市区町村への届け出が必要となります。出産予定日の6ヶ月前から届け出を行うことが出来るので、予定日が決まったら忘れずに届け出ましょう。
妊婦健診費用の助成や児童手当なども
その他にも、出産・育児に関わる補助や支援は働き方に関わらず、受けることができます。
妊婦健康診査(妊婦健診)の費用の助成
妊婦健康診査(妊婦健診)の費用も住民票のある自治体から助成があります。
妊婦健診は保険適用外となるため、怪我や病気の受診よりも費用負担が重くなる診療です。
しかし、妊婦さんや赤ちゃんの健康状態を定期的に確認するために必要な検診です。自治体により補助内容は異なりますが、一般的には、母子手帳を受け取ってから出産までの標準的な受診回数である合計14回分の診察・検査が補助されます。住民票のある自治体へ届け出ると、母子手帳と一緒に受診券を受け取ることができます。
児童手当
児童手当も産後に市町村へ申請することで、受け取ることができます。
これまでは所得制限があり、一定の所得額を超えると特例給付金として子ども1人につき月額5000円の支給とされてきましたが、2024年10月(2024年12月支給分)からは所得制限が撤廃され、所得にかかわらず一律で支給されることになります。
▼児童手当の拡充
こども医療費助制度
こどもが必要とする医療が受けられるように、医療費の自己負担額の一部を助成する制度もあります。
助成内容は、各市区町村によって多少異なりますが、交付された医療証を受診するときに提示することで、窓口での医療費の支払いを軽減することができます。
参考:渋谷区 子ども医療費助成
このように出産・育児にかかる費用は、子ども・子育て支援法などを始め、関連する法改正により見直しが進められています。会社員の育児休業制度が改正されている一方で、フリーランスの出産支援との格差解消の課題は残っていますが、「全世代型社会保障構築会議」などで今後検討すべき課題としてもあげられ改善が期待されています。
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働き方や価値観の多様化により、制度の拡充が期待される段階にありますが、こうした制度の見直しには時間がかかります。
また、会社員であっても備えが必要なことには変わりません。会社の制度や勤務時間・条件の調整も同様で、時短制度の活用をしても週5日の勤務は必要であったり、給与の減額、部署や担当業務に制限がかかり、やりたいことをできないというケースもあるでしょう。
さらに、育休中の支給額も給与の5~7割程度に下がってしまいます。
フリーランスであれば、ご自身のライフステージ、家庭の状況に合わせて案件を選ぶことも可能です。悪阻やお腹が大きくなっても通勤などの負担がない案件の選択や、稼働時間の調整ができれば、出産・育児の期間もキャリアを諦めず仕事をすることができます。
今から単価の高い案件に参画し貯金をしたり、より時間の融通がしやすいように実績を積むなどの備えができることも、フリーランスのメリットと言えるのではないでしょうか。
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