いまさら聞けない!情報デザインってなに?

デジタル領域における様々なデバイスや技術の発展が著しい昨今。それに付随して私達が目にする情報は多岐にわたり、これまで以上にデザイン活動や情報処理活動が重要視されるようになります。そこでデザインや情報処理などを融合した新しい力が発揮される技能として「情報デザイン」が注目を浴びています。
しかし、「情報デザイン」だけ聞いても、いまいちイメージが難しいと思います。そこで今回は、ビジネスにも役立つ「情報デザイン」の基礎的な考え方について、ご紹介したいと思います。
「情報デザイン」って一体何?
情報デザインの定義については以下のように2つの機関が定義づけています。
【情報デザイン国際研究所(IIID)】
情報デザインとは、メッセージの内容とメッセージが提示される環境を明確化し、構想し、具体化することで、ユーザーの要求に見合った目的の達成を目指す
【情報デザイン研究所(IDA)】
グラフィックデザイン、ライティング、編集、イラスト、ヒューマンファクターなどのスキルが結びついた横断的な手法
つまり、情報デザインとは「様々に散らばった情報を目的に応じて収集、分析、再構築を行い、相手にとってわかりやすい表現に変換すること」です。
インターネットの普及とともに、大量の情報を簡単に収集できるようになりました。しかし本当に必要な情報を見つけることや、まとめることは難しくなってしまっています。そこで、情報を整理して相手が理解しやすいように表現する「情報デザイン」の考え方が求められているのです。
情報デザインを取り入れるメリット
情報デザインを取り入れることで、以下のようなメリットがあげられます。
・相手目線の情報のため、コミュニケーションロスが減る
・より相手に関心を持ってもらいやすい
・情報を整理する過程で、その情報の本質や改善点などが見えてくる
・整理された情報を受け取った場合は、受け取った後のアイディアの発展も行われやすい
複雑な情報を正確の相手にとって分かりやすく伝える情報デザインは、閲覧者が情報を取捨選択していく現代において、より多くの方に目にしてもらう戦術でもあるといえます。単に受け手に見やすいだけでなく、信頼や安心感をもってもらえるのも、情報デザインを取り入れるメリットです。
今日から使える「情報デザイン」の考え方
様々な場面で役立つ情報デザインの観点。今日からでも使える「情報デザイン」のテクニックをご紹介します。
5個の帽子掛け
「究極の5個の帽子掛け」は、アメリカ人の建築家兼グラフィックデザイナーであるリチャード・ソール・ワーマンが提唱した情報を整理する基準のことです。世の中に無数に存在する情報は「場所(Location)」「アルファベットまたは50音順(Alphabet)」「時間(Time)」「カテゴリー(Category)」「階層(Hierarchy)」の5つに分けることができるとして、頭文字を取って「LATCH」とも呼ばれています。
これらの基準を使って情報を整理すれば、様々な場面でも役に立てることができます。

Webサイトの場合
例えば「Webサイト」の中身を見てみても、この「LATCH」の基準がしっかりと当てはまります。様々なWebサイトには地図があったり、現在地からのルートを検索できたりと「場所」についての基準があるサイトも多く存在しています。
他にも「LATCH」のような基準で考えれば、事業内容や商品紹介を「カテゴリー」を使って分類したり、「アルファベットまたは50音順」で並べたりと、普段よく見るような整理されたWebサイトを検討することができます。
資料作成の場合
社内で「資料作成」を行う場面でも「LATCH」の考え方は十分に当てはまります。例えば「時間」を考慮して資料にタイムスケジュールの項目を入れたり、「カテゴリー」の観点から目次を入れたり、トピックごとに分けたりもできます。
「階層」は重要度や優先度の大中小を表すことなので、グラフなどで何が重要な点を視覚化してあげれば、より相手に伝わる資料ができるでしょう。

仕事の依頼をする場合
相手に仕事の依頼をする時に、「場所」や「時間」などの話をすることは当然ですよね。他にも相手に伝える際には、どの部分の話をしているか全体像から細部に話を進める「カテゴリー」の部分を考慮してみたり、何が重要度が高いのかなど「階層」の部分なども合わせて伝えてあげると、より後戻りが少ないコミュニケーションができます。
このように、情報デザインや「LATCH」のような考え方があると仕事を円滑に進めることができるようになります。特にエンジニアの場合であれば、要件定義や設計の際にデザイナーとの打ち合わせなどにも大いに活用できそうですね。
まとめ
最近では、ますます情報デザインの重要性が高まっていることは間違いありません。まずは簡単な部分からでも、どうすればより情報が伝わりやすくなるかを考え、仕事に活かしてみてください!
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