【企業向け】オフショア開発とは?日本は今後オフショア先になるのか?
DX化が推進され加速する一方で、日本国内のIT人材不足が課題となっています。人件費も高騰するなかで、開発リソース確保のためにオフショア開発が活用されていることはよく耳にするかもしれません。海外に作業を依頼しているイメージはあっても、実態はどんな流れで、どのような人材が活躍しているのかは分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではオフショア開発の実際の流れや、メリット・デメリット、注意点や、「ニアショア開発」との違いについて解説します。
円安の影響で安価な旅行先としてインバウンド旅行者が増え続ける日本で、オフショア開発はどのように変化していくのでしょうか。
オフショア開発の概要・メリット
オフショア開発とは、企業が海外にソフトウェア開発やIT関連の業務を委託することです。
1980年代から2000年代前半までは、スキルの高さや人件費の安さから中国でのオフショア開発が主流となっていました。
しかし近年では、アジア諸国のベトナム、フィリピン、インド、バングラデシュなどへと委託先がシフトしてきています。これは、目覚ましい技術発達に伴って中国のエンジニア単価が急激に上昇し、コストが見合わなくなっていることなどが理由です。
そこで、国家としてIT人材の育成に力を入れているベトナムや、フィリピンでのオフショア開発が増えているのです。
オフショア開発におけるメリットはコスト面で、国内よりも安価に開発が進められる点にあります。さらに「国内のエンジニアの不足から効率的に開発リソースを確保したい」「海外進出を見据え、英語での開発を進めたい」など、コスト削減だけではないメリットを理由に、オフショア開発を活用する企業が増えてきています。
オフショア開発のデメリット
では、オフショア開発のデメリットは何でしょうか。
言語や文化の壁
言語や文化の壁がオフショア開発の課題といえます。
言語の違いからコミュニケーションを取ることが難しいうえに、国民性や文化の違いも配慮する必要があるからです。お互いの信頼関係や、成果物のクオリティなど、時間や回数を重ねて、すり合わせていく必要があります。
時差の影響
日本は主にアジア諸国をオフショア先としているため、大きな時差はないものの、時差によって稼働時間もずれるため、すぐに連絡を取ることが難しい可能性があります。
オフショア開発を進めるうえでは、このようなデメリットも考慮する必要があります。
また、円安の影響や海外のエンジニアの技術力向上に伴った単価の上昇により、かつてのようなコストのメリットは少なくなってきていると言われています。
オフショア開発の流れ
オフショア開発の成功のポイントは、依頼先の特性やメリット、デメリットを考慮しながら選定・進行していくことです。基本的な開発の進め方には大きな違いはありませんが、委託先の選定や契約面では考慮すべき点が多くなるでしょう。では、実際にオフショア開発を進めるための流れをご説明します。
①目的・要件定義
まずは、自社で目的と要件定義を明確にしましょう。委託先との認識合わせや見積もりを依頼するうえで、要件定義がどれだけ明確にできているかは重要なポイントとなります。
できるだけ要求を明確にし、委託先に委ねることがないようにしましょう。
②委託先の選定
金額や、信用情報、取引・開発実績、国の情勢や時差など、複数の要素から考慮する必要があります。目的・要件を明確にしたら、候補の国でそれぞれ複数社に見積もりを依頼をすると良いでしょう。オフショア開発の仲介業者などに相談することもできます。
③契約の締結
国内企業との契約で必要となる基本契約書や個別契約書の締結に加え、準拠法の合意など、海外との契約には時間がかかります。スムーズに契約を進めるには、日本法人と契約ができるかなどもチェックポイントとなります。
④進捗管理
オフショア開発では、進捗管理・調整は特に丁寧に行いましょう。齟齬が発生しないよう確認の際には、要件の内容と照らし合わせや、スケジュールの見直しなどの戻りが大きくならないように注意が必要です。
⑤完了・延長の検討
無事に納品となれば、契約延長や保守運用の依頼も検討しましょう。
実績のある企業で継続的に依頼できると、デメリットであげた課題は徐々に解決でき、メリットが多くなるでしょう。
ニアショア開発とは?
「オフショア開発」と混同されるものに「ニアショア開発」があります。
ニアショア開発とは、日本国内の企業が近隣の地方企業に開発を依頼することを指します。打ち合わせなども対面で実施しやすいこと、日本人同士でコミュニケーションが取りやすいこと、海外に依頼する場合と比較すると仕事が進めやすい点がメリットです。さらには、都市部と比較して人件費などのコストが抑えられる可能性もあるため、自社で開発リソースを確保するより開発コストを抑えやすくなります。
しかし、実際には首都圏に限らず地方でもIT人材不足は課題となっています。最近では地方開発拠点として自治体が企業誘致を行うなどの取り組みもみられますが、やはりエンジニアの確保は課題として残ります。ニアショア開発以外にも、フリーランスのエンジニアの人材活用という選択肢もあります。条件に合わせて柔軟に人材確保ができるフリーランスエンジニアもニアショア開発と合わせて検討すると良いでしょう。
日本はオフショア先になり得るのか?
海外のエンジニア単価が上昇する一方で円安が進む日本が、今後はオフショア先になるのではという声も聞かれます。このまま円安がさらに進めば他国との賃金差が狭まっていき、真面目で製品の質に定評のある日本がオフショア先として選ばれる日はそう遠くないかもしれません。
そんな今、オフショア開発で活躍しているのがブリッジSEです。ブリッジSEは、オフショア開発で日本企業と海外の開発チームとの間でコミュニケーションや調整を担当するシステムエンジニアです。オフショア開発において、両者の間に立ち、プロジェクトの円滑な進行を支えるための欠かせない存在となります。
ブリッジSEは、プロジェクトマネージャーや品質・リスク管理など、上流工程のスキルに加えて言語スキルも必要になります。オフショア開発に限らず、今後グローバル化が進む開発の現場において、ブリッジSEのスキルをもつエンジニアは更なる活躍の場が用意されているかもしれません。
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