ITフリーランスは住宅ローンを組めない！？審査に通るコツや注意点を解説

結論から言うと、フリーランスでもローンを組むことは可能です。ただし、世間一般的な認識として公務員や会社員に比べると収入の変動があり不安定なため、社会的信用が得にくいとされています。

貸す立場からすると「毎月きちんと返済されるか」という懸念が生まれ、審査も厳しくなると考えられるでしょう。また、会社員は病気やケガが原因で仕事を休まなければならない際に傷病手当金が出ますが、ITフリーランスは病気やケガになった際にそのような保障がありません。そのため、返済が滞るのではないかという理由で審査が通りにくいのです。

しかし、ITフリーランスが住宅ローンの審査に通るコツを把握しておけば、確率は上がる可能性があります。
続いて、住宅ローンの審査に通るコツをご紹介します。

ITフリーランスがローンを組む際のポイントは以下のとおりです。

・直近3期分の黒字の確定申告書を準備する
・月の収入の変動が大きくならないようにする
・切れ目なく仕事を受注し続ける
・ペアローンを検討する
・フラット35を利用する
・頭金を用意しておく
・他社の借入は返済しておく
・税金は滞納しないようにする

それぞれについて説明します。

直近3期分の黒字の確定申告書を準備する

会社員の場合は一年分の源泉徴収で審査するのに対し、フリーランスの場合は直近三期分の黒字決算の確定申告書が必要な金融機関も多く、赤字決済期があると審査のスタートラインにすら立てないこともあります。
経費計上が多く黒字が少ない場合は、借入額や審査に不利に働く場合もある為、この点は住宅ローンを検討し始めたらまず、意識することが必要な点といえます。

月の収入の変動が大きくならないようにする

収入があることは大前提、月の収入の変動が大きくならないようにするのも、ITフリーランスが住宅ローンを組むためのコツです。たとえば、1月は100万円、2月は20万円、3月も20万円といった場合だと「月によっては返済できないのでは？」と疑問を抱かれる恐れがあるでしょう。なるべく毎月50万円程度といったように月によって変動が大きくならないように心がけてみてください。

切れ目なく仕事を受注し続ける

住宅ローンは長期返済になることから、何歳まで収入を維持して働けるのかを厳しくチェックされます。歳を重ねても安定して仕事が続けられること、住宅ローンを組む時点で案件と案件の間にブランクがないことなども、コンスタントに仕事をこなしているというアピールになります。三期黒字決済で、尚且つ途切れることなく安定した収入が確認できると審査にも通りやすくなるでしょう。

ペアローンを検討する

ペアローンを検討するとよいでしょう。ペアローンとは、夫婦や親子でそれぞれが契約者として組めるローンです。自分単独ではなく、配偶者や親、子などの分も借入できるため、結果的に借入額を増やせます。
また「住宅ローン控除」を受けられる場合、ペアローンであれば配偶者、親子それぞれ控除の対象となるというメリットがあります。住宅ローン審査の通る確率を上げたい場合は、ペアローンも活用してみるとよいでしょう。

フラット35を利用する

フラット35を利用するのも、住宅ローンの審査に通る可能性が高まります。フラット35とは、住宅金融支援機構が提供する長期固定金利タイプの住宅ローンのことです。フラット35はずっと金利が変わらないため、返済計画が立てやすいという特徴があります。

ほかの民間住宅ローンとは異なり、勤続年数の要件がないため、「フリーランスになってからまだ日が浅い」という方でも審査に通りやすいと考えられます。

頭金を用意しておく

頭金を用意しておくことも、住宅ローンの審査に通りやすくなる一つの要因です。まとまったお金を先に支払っておけば、住宅ローンを組む金額は減るので、ITフリーランスでも審査は通りやすくなるでしょう。

他社の借入は返済しておく

もし、カードローンや消費者金融などといった他社の借入がある場合は、返済してから住宅ローンを組んだほうが良いでしょう。他社の借入が残ったまま審査を受けると、「この人はほかにも借入があるのに、住宅ローンを組んだ場合本当に返済できるのか？」と不信感を煽いでしまうかもしれません。

税金を滞納しないようにする

税金や保険料、年金などを滞納しないようにするのも大切です。それらを滞納している場合も「返済能力がないのでは？」とみなされ、住宅ローンの審査に通らないリスクが上がるでしょう。なるべく滞納は避けましょう。

住宅ローンを組む際の注意点も確認しておきましょう。

・自宅兼事務所の場合は住宅ローンを組めない場合がある
・保証人をつけなければならない場合がある
・住宅ローンの元本は経費計上できない

それぞれの注意点を説明します。

自宅兼事務所の場合は住宅ローンを組めない場合がある

「新しい家は自宅兼事務所にする」と決めている方は要注意です。事務所と認められる床面積が増えてしまうと住宅ローンを組めない恐れがあります。あわせて住宅ローン控除も受けられないリスクもあるので、住宅ローンを組む前に、事務所の床面積を十分に確認しておきましょう。

保証人を立てなければならない場合がある

ITフリーランスが住宅ローンを組む場合、保証人を立てなければならないケースがあります。冒頭のとおり、ITフリーランスは公務員や会社員に比べて、収入が安定していないというデメリットがあります。そのため、場合によっては保証人を立ててほしいと依頼される可能性があることだけ留意しましょう。

住宅ローンの元本は経費計上できない

「住宅ローンって経費計上できるの？」と気になる方も多いのではないでしょうか。答えとしては、住宅ローンの利息は経費計上できますが、元本は計上できません。利息は借入する際の費用として認められますが、元本はあくまでも借入なので経費として計上しないようにしましょう。

本記事では、ITフリーランスが住宅ローンを組む際のコツや注意点について解説しました。

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